膝の痛み
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階段昇降時
膝を曲げて伸ばす、を繰り返して行うために自然と負荷が掛かってくる。筋肉の障害であれば伸展時、骨格の障害であれば屈曲時に痛みが伴う。
歩行時
短時間の歩行ならなんとかゆっくり歩けるが、長時間の歩行となると痛みや不安定さから難しい。特に急性期症状がある場合はほぼ歩くことが出来ない。
長期臥床によるもの
膝が痛く歩くのが難しいことから、寝室やソファなどでずっと同じ形で座ったり寝たりしていると、褥瘡や認知症などとの関連も考えられる。
他部位が痛む
人は骨格で自分を支えているため、膝に異常があると他の骨格にもズレが生じ、膝とは遠い部位に影響が出て不調が起こる。
健康寿命の低下
3に繋がってくる問題、膝の不調から歩けない状態が長く続くと、人の助けを借りないと日常生活が難しくなる。
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膝の痛みに関する当院の考え
当院では、膝の痛みは大きく分けて「筋肉性」「神経性」「骨格性」があると考える。
筋肉性は主に外傷的なものであり、競技中の捻挫や打撲によるものが多い。他には自己免疫疾患の全身性エリテマトーデス(SLE)、多発性筋炎などがある。
神経性は膝関節の腫れやぐらつきがみられ筋肉性と間違われやすい。シャルコー関節など、糖尿病患者でも同じく膝に痛みを起こす場合もある。
骨格性が膝痛の一番多い理由ではないかと当院は考える。中高年女性に多く発症する変形性膝関節症、どこの院でもその辛さに苦しみ通院している患者さんがいるはずである。診断されヒアルロン酸の注射などならまだいいが、人工関節などの手術後だと関節内に金属が入っている場合がある。その場合だと電気や矯正施術は行う事が出来ないため注意が必要である。 -
膝の痛みを放っておくとどうなるのか
膝関節が痛いまま放っておくと、歩行や屈伸などに苦痛をともなうためだんだん動かなくなる。その結果可動域が減ってしまうことが大きな問題だ。
通常人間の膝の可動域は屈曲130度までと言われているが、それが半分、またはそれ以下しか曲げられないようになる。
膝の痛みを少しでも出さないように動かさないことがその理由で、筋肉が硬く強張ってしまうことが多い。
強張った筋肉が神経や血管を圧迫して代謝を妨げ、余計に負荷がかかる。代償的に反対側の足にも患肢を庇おうと無理に力が働き、主に外側広筋や下腿三頭筋に影響が出てしまう。
最終的には姿勢まで影響が出る。患肢を補おうとすればするほど、上半身の傾きが顕著にあらわれてくる(患側が上方へ上がってくる)。
正常な姿勢保持ができないため、バランスをとるために首が前に出たり肩が巻き肩になってしまい、元々は膝の痛みだけだったのに、首肩の症状(肩こり、頭痛、猫背)にまで悪化してしまう。 -
膝の痛みの軽減方法
1.RICE処置
打撲や捻挫、スポーツ外傷時であればR(安静)I(冷却)C(圧迫)E(挙上)の処置を行う。
2.温める(温熱療法)
急性的な痛みが過ぎたのであれば温めるのが一番良い。筋肉自体がほぐれることもあるが、血流自体が良くなり栄養を含んだ血液が循環することが大切になのである。
3.適度な運動
「今までと変わらない日常生活」を送ったり「痛みがあるから動けない」という理由で運動を取り入れなければ、膝にかかっている痛みは何も変わらない。適度な運動(自主的なストレッチ、ラジオ体操、散歩)を無理なく行うだけで、すぐに大きな変化はなくとも、日々の努力で症状は少なからず変わってくる。
4.患肢以外の部分の筋トレ
痛みがあると動きに制限がかかり、その結果姿勢も崩れ膝以外の部分に症状が移ることが予想されるので、先を予想して鍛えておきたい。 -
膝痛改善のためにおすすめする当院の施術メニューとは
1.柔整マッサージ
直接的に患部付近の筋肉自体をほぐしていく。癒着が見られる場合などには手で触って行なっているためわかりやすい。
2.電気機器を使用した施術
金属が入っていなければこの施術を行い、筋肉の細胞レベルにアタックしていく。
3.筋膜ストレッチ
膝関節に関与のある筋肉を他動的に伸ばしていく(縫工筋、大腿四頭筋、下腿三頭筋)。このストレッチの一番の狙いは膝関節の痛みそのものを施術するのではなく筋肉を伸ばすことによる可動域の改善である。
4.矯正施術
姿勢や関節に起因する痛みであれば、正常な位置に戻していく。
5.筋回復施術
これは4の矯正施術が苦手な人や、矯正施術の手技が行えない方のための施術。施術とストレッチを組み合わせたようなもので基本的には患者様への負担はない。 -
治療頻度その治療を受けるとどう楽になるのか
1.柔整マッサージ
施術を行った時点、またはその後歩いたりするといつもより楽になっているが、持続的ではない。
2.電気機器を使用した施術
柔整マッサージ同様、急性的なものにかなり効果が現れる。人によってはその効果がかなり続いてくれることがある。
3.筋膜ストレッチ
足の軽さ、浮遊感が出て楽に感じることも。
代謝が上がっていることにも関与してくるが、一番の効果としては屈曲伸展時の可動域が改善されることである。
4.矯正施術
関節の位置異常を正すことにより、筋膜ストレッチ同様、可動域が改善される。また人によってはパキパキと音が鳴らなくなるなどの効果も得られる。
5.筋回復施術
膝だけでなく腰の痛みが少なからずある場合、特に変形性関節症や脊椎ヘルニア、脊柱管狭窄症などの症状が少なからず緩和していく。 -
改善するための治療頻度はどのくらいか
毎日施術しても支障はない。筋肉の強張りが慢性化する前のタイミングで施術を行うことがベストである。
変化を感じるためには最低でも細胞の再生周期である3ヶ月の間、週に2~3回のペースで施術を行った方が良い。
電気の施術に関しては基本的には筋肉を強制的に動かしてほぐしたり、急性的な痛みに対してハイボルトなどを行う施術であるため、痛みが引かないようであれば施術用のEMSにして、関節と他の筋肉両方に電気の届く範囲を広げたり、痛みが引いてきたら元の施術に戻すなど、応用を効かせると良い。